1. 導入
手取りは「社会保険料と税金を引いた後のお金」。わかっているつもりでも、給与明細を一度ちゃんと見るだけで、毎月の基準線がはっきりします。 改めて自分の給与明細を確認してみました。
詳細な知識や計算の話はネットにいくらでもあるので、今日は自分の明細がどうなっているかだけを確認します。
こんなに引かれるの?と悲しくなることも多いです😢
社会人1年目、2年目の方は驚くところも多いところですよね。
今日は細かい計算は置いておいて、「総支給→控除→手取り」の流れだけサクッと復習します。
2. 今日のゴール(サクッと)
・手取り=可処分所得(控除後の金額)だと理解する。
・手取りの中身(社会保険・税金)を明細で確認してみる。
3. 手取りの基本
・総支給:基本給+各種手当+残業代
・控除:社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)+税金(所得税・住民税)
・手取り(可処分所得)=総支給 − 控除
生活で使うのはこの「手取り」。ここから貯蓄や投資を差し引けば、実際に日々使える金額はさらに小さくなります。まずはこの整理だけで十分です。
たとえば、家賃は給料の3割ぐらいを目安にとか言われたりしますけど、総支給(額面)に対してなのか、手取りに対してなのかで話が結構違ってきたりします。
4. 明細のここだけ見てみる(5か所)
・総支給額(まず“額面”を確認)
・控除合計(手取りとの差の正体)
・社会保険の3点:健康保険/厚生年金/雇用保険
・税金:所得税(源泉徴収)/住民税(前年所得ベース)
・差引支給額=手取り(実際の振込額)
最近はオンライン明細の会社も多いので、前月分と今月分を並べて見るのもおすすめ。特に6月は住民税が切り替わる月なので、5月と6月の比較とかが分かりやすいです。
9月分も社会保険料が更新後のものになったりするので、そちらを確認してみてもよいかもですね(自分のところでは、昇給後のもので4月から保険料計算されているよう)。
実物を呈示できるとわかりやすく良いのですが、情報として色々まずいので、下記のようにざっくりとした形で見てみます。
【2025年5月分の給与メモ】
支給額合計:60万台
控除額合計:15万台
(内訳:健康保険2万台/厚生年金5万台/雇用保険3千円台/所得税3万台/住民税3万台/経費精算−3千円台)
差引支給額(手取り):45万台。
【2025年6月分の給与メモ】
支給額合計:60万台
控除額合計:12万台
(内訳:健康保険2万台/厚生年金5万台/雇用保険3千円台/所得税3万台/住民税2万台/経費精算−2万台)
差引支給額(手取り):48万台。
≪内訳を見てみました!≫
支給額が、60万円台です。
ここから、企業型確定拠出年金の分(5,000円※4月か9月のタイミングで掛金の額の変更が可能です。)が控除されています。
細かい計算はともかく、控除額を見ていくと悲しくなりますね・・・(;O;)
健康保険
厚生年金
雇用保険
所得税
住民税
⇒昇給しても手取りが変わらない・・・経費精算を除くと、14万円~15万円ほど引かれてること がわかりますね。。。
ここに物価上昇というところを考えると、昇給なんてあってないような、むしろマイナスになることもあるかもしれません。
⇒そして、住民税がR7.6のほうが下がってる?というところですが、ここはふるさと納税ですね。
去年はじめてふるさと納税をしてみたのですが、その効果が出ています。
といっても、ふるさと納税が住民税の先払いのような形ではあるというところです。
ふるさと納税をしていなければ、前年の所得に対して住民税が計算されるので、当然控除額も大きくなります。
※インセンティブがある会社だと、手取りがすごく減る現象が起きうるところですね。
5. 1分セルフチェック
・住民税が増減した? → 前年の収入に連動。前年にボーナスが多いと、翌年の住民税が重くなりがち。
・社会保険料が上がった? → 昇給や残業増で標準報酬月額が上がると、負担が変動。
→9月分の給料から変わるかと思います。
・通勤費は非課税扱い? → 会社によって表示がまちまち。課税対象との混在に注意。
・会社の天引き(社食・貸与品など)で、月ごとにブレが出ていないか確認。
6. よくある質問(3つだけ)
Q1:手取り=自由に使えるお金?
A:厳密には控除後のお金。ここから貯蓄や投資を引けば、実際に使える金額はさらに変わります。
⇒ 手取りを実際には使っていくので、ここをベースに投資にいくらなどが決まっていく。
⇒ 自分が望んでいる額より不足しているなら、年収UP、他に収入を得る手段(副業等)を持つことも選択肢。もちろん、いまのライフスタイル等と要相談。資産形成がすべてではないので。
⇒他に収入を得る手段はむずかしいところですよね、年収なんてそんな気軽に上がらないから、転職するのか、現職で頑張ったほうがいいのか、非常に悩ましいところだと思います。
Q2:住民税が急に重くなった
A:前年の収入ベースで決まる“タイムラグ”の影響。前年の源泉徴収票や月次明細の合計で裏取りを。
⇒ 毎年6月ごろに、横長の書類(特別徴収税額の決定通知など)が届くはず。前年の所得が記載されているのでチェック。
⇒ ふるさと納税を前年にしている場合は、控除がきちんと反映されているかも要確認(住民税の通知の摘要欄に寄附金税額控除の記載が出ているはず)。
会社員はほんとうに取りうる手段が少ないですよね(;O;)
Q3:社会保険料はどう決まっている?
A:給与レンジごとの標準報酬月額で決定。昇給や残業増で翌期に上振れすることがあります。
⇒ 稀に誤りがあるという話も実際聞きます。給与明細と見比べて、正しい保険料かをチェック!
⇒面倒な人は、明細を見てみるだけでもいいかと!
7. まとめ
・まずは一度、明細をちゃんと見る。
・「手取り=可処分所得」が腹落ちすれば、家計の“基準線”ができます。
8. 次回予告
・第10回:ブログを始めて1か月の定点観測(運用成果&学び)
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